滞った血液中の水分が血管を通り抜けて、皮下脂肪に染みだして「むくみ」となります

頭部や股も好発部位となります ポンプの役割を果たしている心臓から送り出された血液は、動脈をとおって全身に送られ、静脈を経て心臓に戻ってきます。このときに重要な役割を果たしているのが、足なかでもふくらはぎの筋肉です。

というのも、ふくらはぎの筋肉が収縮することにより、静脈の血液が下から上へと押し上げることができるからです。足が「第二の心臓」と言われるゆえんはここにあります。

しかし、美容師などに代表される立ちっぱなしのお仕事、あるいはデスクワークやタクシーの運転手のように座りっぱなしのお仕事をしている方は、ふくらはぎの筋肉を動かす機会が少なくなり、その分血流が悪くなってしまいます。

その結果、滞った血液中の水分が血管を通り抜け、周囲の皮下脂肪に漏れ出して足にたまってしまうのです。これを下肢静脈瘤といい、下肢のむくみの原因の大半を占めています。足のだるさ、皮膚の表在血管が太く、蛇行したり、膨らんだり、潰瘍ができるなどの症状が現れます。

治療として一般的なのは、下肢の静脈血が滞りなく心臓に戻ることを助けるために弾性ストッキングを着用することですが、症状が酷い場合には手術が行われることもあります。近年は手術後の苦痛が少ない方式が増えているため、患者さんへの負担は少なくなっています。

日常生活では、むくみを予防するための方法として、階段の上り下りや散歩などでふくらはぎの筋肉を意識して動かしたり、つま先立ち、ふくらはぎのストレッチなどを行うことが大切です。入浴時には、膝から下に熱めのシャワーと冷水を30秒ずつ交代で3回繰り返す方法も「冷温交互浴」として知られています。これは温水で血行を促進させ、冷水で皮膚を刺激することにより、血管を強くするという効能が期待できるため、海外でも広く行われています。

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